第94回アカデミー賞で作品賞を含む3部門を受賞した映画『コーダ あいのうた』
心が洗われるからぜひ見なさいっ!と友人におススメされていたのを思い出し、先日、U-NEXTにて視聴致しました!
爽やかな感動が胸を埋め、家族の大切さを改めて感じさせてくれる素晴らしい映画でした!
そんな『コーダ あいのうた』の見どころや感想をネタバレ無しでご紹介致します!
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コーダ(CODA, Children of Deaf Adult/s)とは、きこえない・きこえにくい親をもつ聞こえる子どものことを指す。
引用元:Wikipedia
両親ともに、もしくはどちらか一方の親だけがろう者・難聴者でも、聞こえる子どもはコーダとされる。
あらすじ
出典:映画『Coda コーダ あいのうた』公式サイト
両親と兄の4人家族の中で、一人だけ耳が聞こえる高校生のルビー。
家業の漁を手伝うため、父、兄と一緒に毎朝船に乗り、漁の手伝いが終わってから学校へ通う家族思いの明るくて優しい女の子です。
新学期の選択授業、ルビーは密かに憧れていた同級生のマイルズと同じ合唱部に参加。
ルビーの才能に気づいた顧問の先生から名門音楽大学への受験をすすめられ、『夢』が見つかったルビーも音大への受験に向けて顧問先生の指導の元、一生懸命トレーニングに励むのでした。
しかし、耳が聞こえずルビーの歌を聞いたことがない両親は、ルビーの才能を信じることができず猛反対。
ルビーもまた、幼い頃から大好きな家族の通訳となり、いつも一緒に行動してきたので自分の夢のために家族と離れる事、通訳の居なくなった家族の生活の事を思い葛藤します。
悩んだ末、ルビーは音大への進学を諦め、家族の元に残ることに・・・。
そんな中、ルビーの参加する合唱部の発表会を見に来た父は、ルビーがどんなに才能に溢れ、その歌声がどんなに素晴らしい物であるのか、思いがけない方法で知ることになるのでした。
『エール!』のリメイク作品
『コーダ あいのうた』は、2014年のフランス映画『エール!』のリメイク作品です。
ベースのストーリーは『コーダ あいのうた』と一緒ですが、家族構成や家族の職業が違っています。
『コーダ あいのうた』では、両親と兄と主人公の4人家族ですが、『エール!』の方は両親と弟と主人公の4人家族です。
家業の方は『コーダ あいのうた』が漁師、『エール!』では酪農家となっています。
出典:U-NEXT
『エール!』もU-NEXTで配信されています。見放題作品となっていますよ。
※本ページの情報は2022年9月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
見どころ
家族の自然な会話シーン
こちらの映画では、耳の聞こえないルビーの両親と兄の役を、実際に聴覚障害を持つ俳優さんが演じています。
そのため家族の手話を使った会話シーンはとても自然で、当然ぎこちなさのようなものは微塵も感じることはなく、『この家族はずーっとこうして励まし合ったり、喧嘩したりしながら声を掛け合ってきたんだなー』とすんなり想像することが出来ました。
ルビーの歌声
もうほんとに綺麗です。 音楽の知識がないのでなんて表現すればいいのかわかりませんが、落ち着いていてしっとりした太い低音、かと思えば羽毛に変わりフワッと浮き上がったかのようにエアリーな高音。酷い表現なのは自覚していますが、とにかく美しい歌声で思わず微笑んでしまいますし、癒されます・・・。
娘の歌声を聞く父親
お父さんが合唱部の発表会で、ルビーの歌声の素晴らしさに気が付くシーンの演出は、本当に胸が熱くなりました。
作中、ルビーの歌唱シーンは何度もあり、なんて美しい声なんだろう・・・とその歌声に癒されながら見ていましたが、ルビーのお父さんはその歌声を聴いたことはありません。
そのことに改めて気が付き、娘の歌声を聞いたことのないお父さんの『世界』を感じ、体感できる演出となっています。
思わずハッとしてしまいましたし、涙腺も崩壊しました(笑)
ほんとに素晴らしいシーンなので、ぜひ大音量で見て頂きたい。
キャスト・スタッフ
エミリア・ジョーンズ/ルビー・ロッシ役
出典:映画『Coda コーダ あいのうた』公式サイト
家族の中で唯一、耳の聞こえるルビーを演じたのは、エミリア・ジョーンズ。
お母さんはイギリスの女優さんで、お父さんは歌手だそうです。美しい歌声はお父さん譲りなのかもしれないですね。
夢と家族のために一生懸命で毎日を忙しく過ごすルビーの姿は、本当に応援したくなるし、化粧っ気もなくオシャレな服も着てはいませんが、もう可愛くて可愛くてたまりませんでした。
ルビーの感情のこもった手話も、こうして幼いころからずーっと家族の通訳をしていたんだなーと自然に感じさせてくれる演技でした。
エミリアはこの作品で、第75回英国アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされました。
トロイ・コッツァー/フランク・ロッシ役
出典:映画『Coda コーダ あいのうた』公式サイト
ルビーの父親を演じたトロイ・コッツァーは実際に聴覚障害を持つ俳優さんです。
お茶目で陽気な、なんとも愛おしいお父さん役でした。
ルビーの歌声を聞こうとするシーンには本当に胸を打たれましたね。
漁をしている姿もすっごいかっこよかったです!
この作品で、第94回アカデミー賞の助演男優賞を、ろう者の男性として初めて受賞しました。
また、アカデミー賞の参加者たちからは両手を挙げてヒラヒラさせる手話での拍手を送られていました。
マーリー・マトリン/ジャッキー・ロッシ役
出典:映画『Coda コーダ あいのうた』公式サイト
ルビーのお母さんを演じたのは、『愛は静けさの中に』で映画デビューし、史上最年少の21歳でアカデミー主演女優賞を受賞した経歴を持つマーリー・マトリン。
彼女も聴覚に障害を持つ女優さんです。
序盤ではルビーのお母さんに対し『もう少し、聞こえる娘のすることに理解を持てばいいのになぁ』とちょっとモヤモヤしながら見ていましたが、ベッドに座り、ルビーが生まれた日の事を話すシーンは、なんだかんだ言ってもやっぱり娘を心配し、大切に思う母親を感じました。
こちらも胸アツなシーンです。
ダニエル・デュラント/レオ・ロッシ役
出典:映画『Coda コーダ あいのうた』公式サイト
ルビーのお兄さんを演じたのは、ダニエル・デュラント。この方も聴覚に障害を持つ俳優さんです。
少々口調が粗目なお兄ちゃんでしたが、妹の夢を潰さないために必死で、ついつい感情が高ぶりがちになってしまう不器用なところが魅力なお兄ちゃんでした。
漁師仲間のために立ち上がるシーンでは、頼りがいがあるのか、ないのかといった感じでしたが不器用なお兄ちゃんらしくてかわいかったです(笑)
フェルディア・ウォルシュ=ピーロ/マイルズ役
出典:映画『Coda コーダ あいのうた』公式サイト
ルビーが密かな恋心を寄せる同級生のマイルズを演じたのは、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ。
アイルランドの俳優さんで歌手でもあります。
彼の歌声も綺麗でしたぁ・・・。とても優しい歌声です。
ルビー役のエミリアとのデュエットシーンはもうほんとに永遠に聞いていたくなるほど。
お母さんがソプラノ歌手とのことなので、彼の歌声はお母さん譲りなのでしょうかね。
お互いを想いあうようになったルビーとマイルズのシーンは、青春そのものって感じで、ほんのちょっとだけ大人びていく様子が甘酸っぱくてニヤニヤできました(笑)
シアン・ヘダー/監督・脚本
出典:映画『Coda コーダ あいのうた』公式サイト
ルビーの家族を演じるのは、実際に聴覚に障害のある俳優さんでなければならないと言う彼女の強い主張があってキャストが実現したそうですね。
「耳の聞こえない人の役があるのに、耳の聞こえない優秀な役者を起用しないというのは考えられなかった」とも仰っていたそうです。
こんなに胸を打つ映画を撮ってくれる彼女の次回作がもう今から気になって仕方ありません(笑)
感想
やっぱり夢を追いかける人の姿と言うのは、とても輝いていて眩しい!!
目の前にある『大好きなもの』に一生懸命打ち込みながら毎日を忙しく過ごす若者の姿に勇気をもらい、その姿を少しづつ認め、理解し、背中を押してくれる家族の暖かさに胸を打たれる作品でした。
『大切なもの』と『夢』を天秤にかけた経験は誰しも1度はあるのではないかと思います。
どこにもぶつけることの出来ない悔しさや、自分を言い聞かせて納得したはずなのに溢れ出る涙を止めることが出来なかった日を、私も思い出しました。
でも最後はやっぱり家族はどんなときも私の味方。
そして私も家族の味方であると、家族の大切さや掛け替えのなさを改めて思い出させてくれました。
また耳が聞こえないことがハンディキャップのようには描かれておらず、登場する家族の性格は陽気で、その生活はとても賑やかです。
当たり前の日常として自然に描かれていたのでとても見やすかったと思います。
夢を持つ若者、親と子の葛藤、家族の絆と温かさを改めて思い出すことができ、視聴後はとても爽やかで晴れやかな気持ちになれる優しい映画です。
本当に見て良かった!
最後に
優しさと温かさが詰まった映画『コーダ あいのうた』。
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荒んだ話題が多い今だからこそ、ぜひご視聴して癒されて頂ければと思います。
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